日本でもワクチン接種が始まり、世界の一部の国では、コロナからの開放のニュースも届いています。日本では、オリンピックの話題やら、接種の方法やら、日本製のワクチンやら、話題満載ではありますが、今日の話題は、米国の木材高騰の話です。
米国・中国のコロナ禍で落ち込んだ住宅事情が急回復して、木材需要が旺盛になり、木材価格が高騰している模様です。輸送コストも上昇しているので、木材を輸入に頼っている日本の住宅産業の価格上昇は避けられそうにない状況です。米材やらカナダ産が急騰しているので、日本産も材料の需要に追いつかない状況のようです。
このところ、コストダウンの手法について、住宅業界の方からご質問を頂いています。グローバルに品不足の原材料が不足してしまっては、自動車業界の半導体も同じ事ですが、今となっては代替え品の検討しか、方法がありません。前向きに捉えれば、この時こそテクノロジーの変革時期と捉えて、代替え品検討をしていくことが、残された道とも言えます。その材料を100%変更できなくても、そのうち何割かでも変更・代替えできればコストアップしない、材料の調達が可能になる方法になります。もちろん言うは易しですが・・・。
もう10年も昔になりますが、ラバーのMDFが入手が難しくなり、まだ、苦肉の策で入手可能だったアカシアのMDFを代替えして使用したことがありました。ラバーは、木肌が白く、柔らかい材料で、一方でアカシアは、赤く、若干硬い材料でしたので、塗装の見直し、加工や製品の仕様の見直しをしてもらい、使ったのを思い出しました。
コストダウンは、材料が高騰し入手が困難な状況では、とても望めそうもありません。が、材料の高騰も時期が過ぎれば落ち着く場面もあり、また大きくテクノロジーが進化し、その材料を使わずに済む状況になるかもしれません。ですので、こうした時期でも検討を続けることが肝要と思います。