中国共産党100周年記念への一言

今週の大きな話題の一つは、中国共産党100周年記念行事での習近平主席の演説でしょう。

この演説自体のポイントは理解できるものの、その真意を理解するには難しいものがあります。なぜならこの演説の歴史的背景、中国共産党の道のりと中国4000年の歴史をそれなりに理解をしていないと、その真意を理解するのが難しいと思うからです。NHKの番組の日曜討論でご出席されていた、皆様の発言からもうかがえました。今回の演説には特に新しいことはなかったことがポイントであり、方針に修正されていないということだ、との内容でしたので、なるほどと思った次第です。

 また、小職が習近平主席の演説翻訳を見て、驚いたことがありました。マルクス主義を中国はまだ堅持し、中国マルクス主義と置き換えて、その基本思想としていることです。ソビエト連邦が崩壊して以来、この思想自体は基本的に崩壊したものと思っていました。実は、小職がまだ大学で学んだけ経済学は、まさにマルクス主義の講義がほとんどでした。資本論の用語の定義づけから解釈など、今では全く忘却の彼方です。そのマルクス主義か、いまだ声高々とσの根幹をなすとのことですので、ちょっと違和感を覚えた次第です。

 とは言え、小職が3年間、中国深センで暮らした間でさえ中国の発展は凄まじく一番驚いたのは、若者のモラルでさえ、変わっていった事です。2010年の頃ですが、ある横断歩道を待つことができなかった若者でも、3年後には、信号無視して渡り出した若い女性を、注意する若者が現われたことです。この経験は、日本人の他の人も同じような場面に出会した経験があると聞いたので、確かな話です。

また中国人の忘れてはいけない気質ですが、お金に関することは大変厳しく、考え方の基調をなしていることと言えます。ですので、中国共産党の大きな基調は、中国人民が損をしないこと、がKey-Wordと思います。香港・台湾問題は思想的な発想もありますが、領土が減っては損をしてしまう。ウイグル族問題もかの土地を自治できないと損をする、と人民が感じると思うからとの基調があると思うのです。ですので、経済発展が止まり中国のGDPが下限を下回り、人民の不平等や、生活が豊かにならない状況になった時が、中国共産党の危険水域と思われます。

 香港の話は、また別の機会にブログをさせて頂きます。パスポートが香港のイミグレの判子で真っ赤になり増刷しました。そのくらい、よく通いました。