人類初の人口減少とコロナ

今朝の日経新聞の第一面の記事が「人類史 迫る初の減少」・・繁栄の方程式 問い直す、でした。世界人口は、2064年の97億人をピークに減少する、との米国ワシントン大学の予測です。また6面には特集で「人類減少 変わる社会」がありました。コロナ下で加速す人口減少と、アジア地区高齢化と人口減少が進み、2055年にピークを迎え、アジアと入れ替わりアフリカのみが人口増加し続ける、とのこと。現在の世界の人口は、約78億人で、紀元1世紀の人口が約3億人、1500年で約5億人、1800年で約10億人。ということは、たかだかここ200年で8倍近くの人口増加になっていたこと、になるわけです。

 人口増加による人類発展の歴史が変わる予測ではあるのですが、地球環境からすれば環境保護の着地点が見えてきた、とも言えます。また、経済の発展の原動力ともなる、労働人口が頭打ちになるというシナリオが新たに加わり、既に労働人口が減少している国の移民政策にも到着点が見えてきたことになります。AIの進化に伴い労働環境は間違いなく変わり、人間の労働生産性を上げることへの大きなシフトが必須になってきます。これは、工場のみではなく農業も商業でも全ての産業で、変わっていくことになるのでしょう。コロナの影響もあり、人的交流の大切さなど大いに感じるところではありますが、一方では避けることができる範囲での人的交流は減っていくことになるわけです。また、環境保護の立場からすれば、人口減少は大いに良い方向にも思えますが、ロボット化のような産業の主体が変わることによって、必要な資源が変わる可能性もあります。レアアースはその良い例です。

 明るい未来を誰もが期待をしていますが、何か、これからは人の密集した環境ではなく、人口密度を下げた環境で、自然と近い環境、共存できる生活環境の確立が必要かと思います。なので、田舎暮らしができるような、ロケーションを含めた仕事環境、生活費用を圧縮できる工夫、子供の教育環境の確保なども必要になりますね。