そろそろコロナと調達の話題

コロナの話題でとその関連づけのテーマで長い間、このプログを書き連ねてきました。そろそろ、本業の調達に関連付けた内容にします。

 コロナ発生後に話題になった調達関連といえば、最初のマスクの物不足でしょう!「安倍のマスク」まで登場し、世界的なマスク不足になり居酒屋さんの店頭でも(お店は閉まっていても)自作のマスクが売られるようになりました。コロナが広がるにつれ、工場の稼働停止もあり、材料特に半導体や木材の不足。物流では特に海上物流が滞り未だ解消されていません。日本では半導体が不足し、自動車産業の工場稼働に影響が出ていますが、これは電気製品を扱っているセットメーカーのほぼ全てで影響が出ていると思われます。

 こうした影響は、SCMと言われる管理体制の難しさと、JITと呼ばれるトヨタはじめ日本の基本的な工場の生産管理体制の見直しを迫られています。これは、阪神淡路の震災以降にSCMが言われてその見直しは、災害の都度に見直されてきています。これは自動車の技術革新から言えば、電子制御化が進み、半導体の使用数量が格段に増えてきている、という影響があるわけです。技術革新が進み、その進んだ技術革新に合わせた部材・材料による在庫管理・生産管理手法に変更をしてきてはいるのですが、プラスでSCMの見直し、危機管理体制が後手になっていると言わざる終えません。無駄をなくし、材料在庫を極限まで減らしコストダウンを図る、JIT体制の見直しを余儀なくされていると思います。しかし、本来なら、このJITに伴う生産体制、生産管理体制による改善活動は、日本の生産体制の基本的なフィロソフィーですのでなんとも、難しいことになっています。

 ただ、この課題は、ある一定の部材では「生産の1個流し」を達成することにより、クリアできるはずです。もちろんこれには、半導体のような、その世代(テクノロジーの進化が早いので)に合わせた大量生産型の部材は、また違った考え方も必要ですし、巨大な投資も必要になってきます。

 このように、調達部門はこの材料調達と、その他の部署の物流・技術・品証などとの調整もありメーカーの鍵となる部署になります。日々の納期管理や各種の交渉などで疲れ切ってしまいますが、コロナ下で時間を作り、より大きな視点で取り組みましょう。エールを送ります!