SCMのコロナ対応

コロナもいよいよ終息を予感する感染者数まで減少してきました。我が町の感染者数も、3日間ゼロになりました。アミューズメントパークや各地の観光地、夜の街でも少しずつではありますが、お客様も戻ってきているようです。規制の残る部分もありますが、それでも以前のような自由な生活が早く戻って欲しいですね。

 こうした経済活動の復活ともに、今までブレーキを踏んでいた生産活動も本格化してきます。この時に慌てるのが、急なアクセルで生産を増やしたくても直ぐには、元に戻らないことです。LTの長い部品入荷が遅れてしまうことです。これは、原材料から自社で購入する部品のLTや加工工程の長さによって、変わってきます。例えば、自動車産業の半導体不足が言われていますが、この半導体自体を自動車メーカーが実際に購入するわけではなく、半導体部品を組み込んだ各種のユニットをサプライヤーから購入しているわけです。そのため、ある部品の入荷が遅れる情報は、購入するまでの時間、サプライヤーの階層数により情報のスピードが変わってきます。最終組み立て工場である自動車メーカーでは、基板にのっているヤバそうな(納期問題が起こりそうな)部品のリストを作っておく必要が出てきます。こうした対策は、ヤバイかどうかの対象部品となるかどうか、の判断は情報のアンテナや、部品の特徴及びSCMの状況など把握できないといけません。ここの購買担当者のセンスと経験が生きてきます。

 基盤に乗っている半導体部品や普通の抵抗・コンデンサ類はじめ、どのサプライヤーか、生産国は、流通性は、原材料の入手製は、などなど、代替え可能な部品情報も必要になり、かなりの仕事量となります。

 生産数量増加に伴い、材料のコストアップ(またはコロナ前の水準の戻る)や、市場の変化による売れ筋商品の変化、サプライヤーの生産増対応に時間がかかる、自社の労働力確保など、様々な問題が発生してきます。でもでも、本当はコロナで発生したような減産対応の方が辛いので、なんとかこの場面を乗り切っていきましょう。