材料価格の値上がりの対処

今日から2月です。オミクロンの話題は蔓延防止から、次のステップの検討に入る勢いです。日経平均の株価は、27千円を割り込む局面もあり、混沌としてきています。その中で企業の決算発表内容は、なかなかの好成績で上方修正の企業も相次いでいます。株価が、業績相場になり上向くと良いですね。そして、原材料価格といえば、原油や木材など各産業で上昇傾向です。原油価格が上がると、関連材料のコスト高になりますが、改めて、原油由来の原材料の種類の多いことに驚かされます。塗料、接着剤はじめプラスチック製品から、これを使用している木材関連でも、MDF,P/B,合板など全て接着剤を大量に使用しています。塩ビやシート類も石油由来です。電気部品でも、1個当たりの使用量は少ないのですが、精製度合いの高い油が必要になりますので、コストも高いわけです。

 そのため、原油価格の上昇は調達担当者とすれば、コストアップ要因になり気分が塞ぎがちになるわけです。どうしようもないと開き直ればそれまでですが・・・また、こうした機会にコスト分析をするのも一案と思います。購入している部材のコスト分析をして、石油由来のコストがどの程度の比率をしてているのか?を分析をしておくのです。この対策をしておけば、仕入れ業者からのコストアップ要請の対応ができます。仕入業者もコストアップ要請できる機会が、年に何度もあるわけではありません。そのため、いわゆる便乗値上げの可能性があります。コスト分析を前もってすることは、原油由来のコスト構成が何%を知っておけば、仕入れ業者からの値上げ要請もどの程度が適切であるかを前もって計算出来ていれば、裏付けを持ったネゴが出来ます。そして、(ここでは「仕方なく」と言わせていただきますが・・「仕方なく」認めるコストアップにも納得感ができ、自社製品のコスト見直しと製品のコストアップにも、裏付けが出来ます。

 コストアップ局面では、調達担当者及び調達部門のコストダウンの実績は、縮小してしまいますが、それでもこうした活動を日々やっておくことで、反転の機会が必ずあります。日々の地道な活動、分析と検討、そして実行が次のステップになります。