ウクライナ侵攻と原油高騰

プーチン政権のウクライナ侵攻が始まりはや10日が過ぎています。大方の予想に反し、ウクライナ軍や国民の皆様の進軍の防止、反戦により本当に持ちこたえています。ウクライナの皆様には、心から敬意を表します。

 こうした中、対ロシアの制裁により原油価格が高騰しており、200ドル/バレルとまでの予想がされています。まだ、ここから2倍の上昇ですから尋常ではありません。石油製品への価格転嫁は不可避のこととなります。ご存知の通り、原油を原材料にする工業製品は、限りなく多く、物価上昇、物不足など石油ショック時の狂乱の再現を想像してしまいます。当時に比べ、脱石油のテクノロジーも進んできたとは言え、そのテクノロジー進展故に、新しく開発された製品も多くあろうかと思います。産油国の増産、シェール石油の稼働など、ここまで原油価格が上昇してきているのに、メディアや話題にならないのは、何故でしょうか?中東各国のウクライナ侵攻に話題になってこないのは、米国の操る中東政策なのでしょうか?

 いずれにせよ、プーチン政権により世界経済全体に影響を与え、経済活動が縮小してしまいます。ウッドショックで頃ではない、世界経済にショックが広がることは間違いがありません。とは言え、このトンネルの後には新たな世界観念が出来上がり、平和な世界を構築できる体制ができることを期待しています。色々な枠組みの国連はじめNATOのような軍事的な枠組み、ASAN、EUなどの地域連合など、有事の際しての機能するように働きかけが必要です。それには、我が国のはたす使命は大きく、一国の首相、一人の才能のみで左右されては困るわけです。代表者がその国の代弁者になるような、体制にしなくてはいけないはずです。これは米国でも同じで、バイデン大統領ではなく前トランプ大統領だったら戦争が始まらなかった、ではダメなわけです。我が国でも、個人の裁量ではなく、国家としての間違いない体制を構築、選出する体制が必要になります。「遣唐使=検討士」と揶揄されるようでは困るわけです。首相を取り巻く大臣のみならず省庁の政府関係者すべての頭脳、行動力で支えることが必要です。自分の子飼いを集めた集団では機能しません。

 そう言えば、「キエフの大門」は大丈夫でしょうか?実在はするようですが、あのムソグルスキー作曲でラベル編曲の「展覧会の絵」でのキエフの大門は、クライマックスと言って良い楽章です。そして機会があれば行ってみたい遺跡です。