原材料価格上昇の時にできること

ちょっと今回は、資材調達の関連にて・・ロシアのウクライナ侵攻を受けてなど、原材料価格の上昇の時に資材担当者ができることは何かを、考えて見ましょう。

 まずは、サプライヤーに価格上昇は認めない、の交渉をすること。

 サプライヤーによって、また材料の種類によって、そもそも交渉でいるのか、から始まり、どの程度の価格の上昇まで認めるか?いつから新価格を適用すか?交渉次第では、少しでも自社のコストアップの減らし、損益の悪化を防ぐことが可能です。

 交渉を続けていく中で、基準となる価格が上昇し、サプライヤーの悲鳴が聞こえてくる場合には、ある程度のコストアップを承認せざるおえない時が来てしまいます。その時までには、対象材料のコスト分析を終了し、原材料価格の占める割合を分析しておく必要があります。例えば、原材料コストが10%上昇し、材料のコストに占める割合が20%程度ならば、20%x10%=2%程度のコストアップならば納得できる範囲であるとします。サプライヤーも当然こうした価格上昇の交渉では、そのほかの物流費も上がっているとか、外注からのコストアップの依頼もあるなど、色々な理由をつけてきますが、粘り強い交渉が必要です。

 また、サプライヤーによっては有無も言わせずに交渉不可で一方的にコストアップを宣言するサプライヤーもいます。営業のセンスの無さも感じるパターンですが、こうした場合には、サプライヤー変更、材料の代替え品含めたVA検討をすべきです。

このVA検討は、購買部門でできるサプライヤー変更、そして他部門の開発・品証などを含めた手間のかかる内容までありますが、段階を追って進めていくことになります。所してこの他部門を引き込んだVAでは材料事態を切り替えるVAも検討することが可能になり、思わぬVA成果も期待できます。

 原材料が上昇する場面では、自社の販売部門でも売り上げ増の可能性もある局面ですので、資材担当の後ろ向きな交渉だけでなく、前向きなVA活動の推進を目指してください。コストダウンの予算組までしていたのに、コストアップしたのではと落ち込まずに、前向きな交渉を続けてください。