オンキョーの倒産

日本を代表する音響メーカーのオンキョーが31億円の負債を抱えて倒産しました。

音響と呼ばれるカテゴリーがもはやニッチの世界でしかないことを改めて印象づけられた感じがします。いつの間にか、良い音を再現する道具としてのスピーカーが、イヤホンやヘッドホンにとって変わることになりました。この現象は、スマホがその音楽ソフトだったCDやMDなどにとって変わって以来、すっかりその地位を無くしてしまいました。あの小さなイヤホンでも結構良い音がする、手軽で場所を取らない。など、当時の開発者でもそんなことを言っていましたので、その優位性に敗北してしまいました。それでも、低音の体を震わせるほどの迫力感は、やはりスピーカーでなくては味わえない臨場感のはずです。また、音源は、アナログからデジタルへと変更され、デジタル処理された音源の再生だけできれば、それなりには、音楽を楽しむことができます。また音源を作るポップス系音源では、元々の音源がデジタルなので、アナログの信号を再生する必要もない訳です。

 一方では、以前のレコードもまた流通を始め、レコードプレイヤーも復活しています。ただ、今では、都会生活では特に近所迷惑の種になれかねず、それならば、イヤホンなどで音楽を楽しんだ方が Betterとなってしまいます。家庭の中で唯一良い音を楽しむ意識のある家電は、テレビですね。テレビでの映画の配信やドラマの配信など、家庭で楽しむTV用の音響機器だけは、まだその存在価値が残っています。それと、浴室などのシーリング用ですね。浴室でゆっくりと音楽を楽しみたい人向け。それと最後に車載用。

 また、これからの家づくりでは、家全体をスピーカーの筐体と化して、音響効果を設計しスピーカーユニットを作成できたらこれも、面白いかもしれません。新都市の住居設計もスピーカーに向かって'Hei shilly`などど言わなくても済むようになります。家全体が、マイクであり、スピーカーになる訳です。

 オンキョーの倒産により一つの時代が終わりました。