世界経済が停滞していると報道がある中で、日本の株価は3万円を超え、円安は進みいわゆる大手企業の利益を押し上げ、日本経済は一人勝ちとの見方もあります。一方では、中国経済は、住宅産業はじめ米国や日本などの世界の工場だった中国の経済は停滞をしている模様です。中国の経済状況などなかなか実態はよくわからない中でも、中国の経済悪化の影響と思われる経済指標があって、コモディティー価格の銅とか木材の合板価格などがありますが、この価格が安くなっているようです。もちろんこうした指標の価格は、在庫水準によって変動するので、景気感の予測には甚だ不確実ではあります。
日々の生活感では、確かにインフレを思わせるような価格上昇の材料はありますが、それでもまだ、全ての消費価格が上昇しているかと言えば、そうでもありません。少しずつインフレが進み、それに伴って収入が増えていけば、景況感も改善しますが、まだまだのように感じます。もっとも、すでに年金受給者とすれば、少ない収入から各種の生活費を割り当てていくしかありませんが・・・
また、日本の一人勝ちの可能性も、株価の急騰により現実味も増してきます。日本への生産拠点の復帰による価格上昇は否めませんが、高い品質保証と付加価値と生産現場のオートメーション化等による生産性の上昇など、メリットが大きく相対的なコストアップも、暫くすれば解消するでしょう。
ただ、一人勝ちなど世界経済を相手にする限り、そのメリットも長くは続かないのが、世の常でもあります。日本の世界の各国と比べてどのような特異性があり、それをいかに経済活動に結びつけられることができるか?とか、人材不足を補ったり、より高度な経済活動を達成するための教育水準など、一人勝ちできる国力をつけることができるか、にかかっています。