決算内容の明暗は中国次第なのか

今期末の上場企業の決算予想のシーズンで、この円安のお陰もあって概ね上向きの予想が多いようです。日の丸日本一のトヨタは、来期の予想は過去最高の3.9兆円の純利益を予想しています。

一方では、中国依存度が高いとされる工作機械メーカーなど苦戦を強いられている模様です。中国の経済市況が上向かないので、生産活動はじめ消費財の動きも鈍く落ち込みの影響が長く続く予想でもあります。恒大はじめとする不動産市況の影響は、かなり深刻と言わざるおえません。社会主義国家での土地資産は、国所有のはずのものが、使用する財産権なるものを付与して販売をして、国全体の成長エンジンに仕立てたわけですし、また今ある中国の新幹線の鉄道網の企業利益(あったとしてですが)が、どの程度の利益があるのか?実際は不採算なのでは?とか、あまたあるショッピングモールの採算は?など、通常の資本主義体制の会計処理がなされていないので、全く実情は不明であるわけです。

そして今後は、したたかに中国市場で奮闘できれば良いのですが、日本で培った特許はじめとする商品の優位性が盗まれる羽目にならないように願うところです。鋼板の特許権を放棄せざるおえないなど、なんともやりきれない気持ちになるのは、私だけでは無いと思います。